じゃがいもの芽が出たらどうする?安全な見分け方と食べられる基準と正しい対処法

じゃがいもはカレーやシチュー、ポテトサラダなど、日々の食卓に欠かせない食材ですよね。

しかし、時間が経つと 「芽が出てしまった!」 という経験がある人も多いのではないでしょうか?

実は、じゃがいもの芽には 「ソラニン」や「チャコニン」 という毒素が含まれており、摂取すると 吐き気や腹痛などの中毒症状 を引き起こすことがあります。

でも、正しい知識を持っていれば、じゃがいもを安全においしく食べることができます!

この記事では、 じゃがいもの芽の危険性や安全な処理方法、芽が出ないようにする保存方法 について詳しく解説します。

知らずに食べてしまうと危険な場合もあるので、ぜひ最後まで読んで、安全にじゃがいもを楽しみましょう!

目次

じゃがいもの芽には毒がある?その正体とは

「じゃがいもの芽が出てしまった…これって食べても大丈夫?」

と思ったことはありませんか? 実は、じゃがいもの芽には 毒素 が含まれており、誤って食べると 中毒の危険 も。

安全に食べるための見分け方や対処法を解説します!

ソラニンとチャコニンって何?

じゃがいもの芽には「ソラニン」や「チャコニン」と呼ばれる天然の毒素が含まれています。

これはじゃがいもが自分の身を守るために作り出す成分で、害虫や動物が食べるのを防ぐ役割があります。

ソラニンとチャコニンは「グリコアルカロイド」と呼ばれる毒の一種で、特に芽や緑色になった皮の部分に多く含まれています。

少量なら体に影響はありませんが、大量に摂取すると中毒を引き起こす可能性があるので注意が必要です。

どれくらいの量で危険なの?

成人がソラニンやチャコニンを 30〜50mg 摂取すると軽い中毒症状が出ると言われています。

そして 200mg以上 摂取すると重篤な中毒を引き起こす可能性があります。

一般的なじゃがいもの芽には 1gあたり約200mg の毒素が含まれることがあり、つまり 1〜2個の大きな芽を食べるだけで中毒のリスクがある ということになります。

また、小さな子どもは体が小さいため、少量でも影響を受けやすいので特に注意が必要です。

体にどんな影響があるのか?

ソラニンやチャコニンを摂取しすぎると、以下のような中毒症状が現れます。


  • 吐き気や嘔吐
  • 腹痛や下痢
  • めまいや頭痛
  • のどの痛みや違和感
  • 手足のしびれ
  • ひどい場合は呼吸困難や意識障害

摂取量が多いと、最悪の場合 命に関わることもある ため、芽が出たじゃがいもには十分な注意が必要です。

芽が出たじゃがいもは全部食べられないの?

芽が出ていても、 適切に処理すれば食べられる場合もあります

重要なのは「芽をしっかり取り除くこと」と「緑色になっている部分は避けること」です。


  • 芽をしっかりえぐり取る
  • 皮が緑色になっていたらその部分を厚めに削る

これらの対処をすれば、じゃがいも自体は問題なく食べられることが多いですが、状態が悪い場合は無理せず廃棄するのが安全です。

見た目で危険度を判断する方法

じゃがいもの芽の危険度は、以下のポイントで見分けることができます。

状態 安全度 注意点
芽が出ていない 問題なく食べられる
小さな芽が出ている しっかり取り除けば食べられる
芽が大きく成長している 危険度が高いので注意が必要
皮が緑色になっている × ソラニンが多く含まれるので避ける
しわしわで柔らかくなっている × 劣化している可能性が高いので廃棄推奨

じゃがいもの芽はどう処理すれば安全?

「じゃがいもの芽を取れば本当に安全?」と不安に思ったことはありませんか?

実は、正しく処理しないと 毒素が残る危険 も。

芽の取り方や皮のむき方、加熱の効果など、 安全に食べるための正しい処理方法 を詳しく解説します!

芽を取り除く正しい方法

じゃがいもの芽を取り除く際には、以下の方法を実践しましょう。


  1. 包丁の先や専用の芽取り器を使って、芽を深くえぐり取る
  2. 芽の周りの皮も少し厚めにむく
  3. じゃがいも全体に緑色の部分がないかチェックする

特に「芽の根元」にはソラニンが多く含まれているので、 浅く取るだけでは不十分 です。

しっかりと深く削り取ることがポイントです。

皮は厚めにむいた方がいい?

芽だけでなく、皮が緑色になっている部分には毒素が多く含まれているため、 厚めに皮をむくことをおすすめします

特に、 じゃがいもを直射日光にさらしてしまったものは、緑色になりやすい ので注意が必要です。

加熱すれば毒は消える?

「加熱すれば毒はなくなる」と思っている人も多いですが、 ソラニンやチャコニンは加熱しても分解されません

つまり、 茹でても、焼いても、揚げても、ソラニンは残ったまま なのです。

そのため、「芽を取らずに加熱すれば大丈夫」という考えは間違いです。

安全に食べられる量とは?

一般的に しっかりと芽を取り除き、皮が緑色になっていなければ安全 です。

ただし、じゃがいも全体がしわしわになっているものや、長期間放置されていたものは、 ソラニンの量が増えている可能性がある ため、できるだけ避けた方が無難です。

市販のじゃがいもは本当に安全?

スーパーで販売されているじゃがいもは、基本的に適切な管理がされているため、 芽が出ていなければ問題なく食べられます

ただし、自宅で長期間保存すると芽が出る可能性があるため、適切な保存方法を知っておくことが重要です。

ここまでで「じゃがいもの芽の危険性と処理方法」について詳しく説明しました。

続いて、「じゃがいもを長持ちさせる保存方法」について解説していきます!

じゃがいもの保存方法!芽を出させないコツ

「じゃがいもを買ったばかりなのに、すぐ芽が出てしまう…」

とお悩みではありませんか? 実は 保存方法次第で発芽を防ぐことが可能 です!

最適な温度や光を避けるコツ、りんごを使った裏技など、長持ちさせる方法を紹介します!

適切な保存温度とは?

じゃがいもは 低温で暗い場所 に保存するのがベストです。

適切な温度は 5〜10℃ で、これより高いと芽が出やすくなり、低すぎると甘みが増すものの食感が悪くなることがあります。

一般家庭で適切な保存場所は、以下のような場所です。


  • 冷暗所(床下収納・玄関・物置など)
  • 紙袋や段ボールに入れておく(通気性が良い容器)

冷蔵庫の野菜室に入れるのは一見よさそうですが、温度が低すぎるため、じゃがいもが甘くなりすぎたり、水っぽくなったりすることがあります。

そのため、 冷蔵庫での保存は基本的には推奨されていません

光が当たるとダメな理由

じゃがいもが光に当たると、 ソラニンが生成されて皮が緑色になる ことがあります。

この緑色の部分には毒素が多く含まれているため、食べる際はしっかり取り除く必要があります。


光を避けるためのポイント

  • 新聞紙や紙袋に包む(ビニール袋だと蒸れて傷みやすい)
  • 暗所で保管する(日光や蛍光灯の光も避ける)
  • こまめに状態をチェックする(芽が出たり緑になったらすぐに対処)

りんごと一緒に保存するといいって本当?

はい、本当です!

りんごから発生する エチレンガス には、 じゃがいもの発芽を抑制する効果 があります。


保存方法の手順

  1. じゃがいもを新聞紙に包む
  2. りんごを1〜2個一緒に入れる
  3. 風通しの良い冷暗所で保存する

この方法なら、通常よりも 1〜2ヶ月長持ち させることができます。

ただし、りんごが腐ると逆効果になるので、定期的にチェックしましょう。

冷蔵庫保存はアリ?ナシ?

基本的に 冷蔵庫保存はおすすめしません

じゃがいもは低温に弱く、冷蔵庫に入れるとデンプンが糖に変わってしまい、甘くなりすぎたり、食感が変わったりします。

ただし、 すぐに食べる予定のものカットしたじゃがいも は、冷蔵庫で保存するのが安全です。

その場合は、 水に浸して冷蔵庫に入れる と変色を防ぐことができます。

長期間保存するなら冷凍も可能?

じゃがいもは そのまま冷凍すると食感が悪くなる ため、加熱してから冷凍するのがポイントです。


冷凍保存の方法

  1. マッシュポテトにする(茹でて潰した状態で保存)
  2. フライドポテト用にカットして揚げる前の状態で冷凍
  3. スープ用に角切りにして、茹でてから冷凍

この方法なら 1ヶ月ほど保存可能 で、調理の手間も省けます!

じゃがいもの芽に関するよくある誤解

「芽を取れば絶対に安全?」「小さい芽なら食べても大丈夫?」

じゃがいもの芽にまつわるウワサ、実は間違っているかも!

加熱で毒は消えるのか? 緑色の皮は食べても平気なのか?

知っておきたい真実を詳しく解説します!

芽を取ればどんなじゃがいもでも食べられる?

基本的には 芽をしっかり取り除けば食べられます

しかし、 じゃがいも全体がしわしわになっていたり、皮が緑色になっている場合は要注意 です。

特に 緑色の部分 はソラニンが多く含まれるため、 厚めに皮をむいても緑が残る場合は食べない方が安全 です。

小さい芽なら無害って本当?

「小さい芽なら大丈夫」と思いがちですが、 芽の大きさに関係なくソラニンは含まれています

たとえ小さくても、 しっかり取り除かないと中毒のリスクがある ため、どんな芽でも確実に取り除くようにしましょう。

緑色になった部分は食べられる?

緑色になった部分には ソラニンが多く含まれているため、食べない方が安全 です。

特に 皮だけでなく内部まで緑がかっている場合は完全に廃棄 するのがベストです。

加熱すれば無毒化されるってウワサは本当?

これは 間違い です。ソラニンやチャコニンは 加熱しても分解されません

そのため、茹でても焼いても揚げても、 毒素は残ったまま です。

安全に食べるためには、 加熱ではなく、しっかりと芽を取り除くことが重要 です。

じゃがいもの品種によって毒の量は違う?

はい、品種によって ソラニンの含有量が異なります

一般的に、 市販のじゃがいも(男爵やメークインなど)は毒素が少なめ ですが、家庭菜園で育てたものや一部の野生種は ソラニンを多く含む場合がある ため注意が必要です。

じゃがいもを安全においしく食べるためのレシピ&活用法

「芽が出たじゃがいも、まだ食べられる?」

正しく処理すれば、おいしく活用できるんです!

安全に食べるためのポイントや、ポテトサラダ・ガレットなど 無駄なく楽しめるレシピ を紹介。

じゃがいもをもっと賢くおいしく使いましょう!

芽が出たじゃがいもを上手に使う方法

芽をしっかり取ったじゃがいもは、問題なく調理できます。

おすすめの活用法は以下の通りです。

  • ポテトサラダ(皮を厚めにむいて安全に)
  • じゃがバター(芽を完全に除去すればOK)
  • カレーやシチュー(煮込み料理なら食感が気にならない)

傷んでいない部分を活かしたレシピ

部分的に傷んでいても、 傷んでいない部分だけを使えば無駄なく活用できます

  • じゃがいものガレット(スライスして焼くだけ)
  • フライドポテト(揚げることで食感UP)
  • 味噌汁やスープ(煮込むとおいしい)

じゃがいもの皮や芽を使った意外な活用法

  • じゃがいもの皮を揚げてチップスに
  • 皮を乾燥させてコンポストの肥料に

じゃがいもをムダなく食べるための工夫

  • 保存方法を守る(芽を出させない工夫が大事)
  • すぐに使う分だけ買う(長期間放置しない)

安全でおいしいじゃがいも料理のポイント

  • 芽をしっかり取る
  • 緑色の部分は食べない
  • 保存方法に気をつける

まとめ

じゃがいもは手軽でおいしい食材ですが、 芽や緑色の部分には毒素(ソラニン・チャコニン)が含まれているため、適切な処理が必要 です。

安全に食べるためのポイント

  • 芽は深くえぐり取る(根元に毒が多く含まれる)
  • 皮が緑色になっている部分は厚めにむく
  • 加熱しても毒は消えないので注意
  • 保存は5〜10℃の冷暗所で、光を避ける
  • りんごと一緒に保存すると発芽を抑えられる

適切な保存と処理をすれば、 じゃがいもは長くおいしく楽しめる食材 です。

芽が出てしまっても正しく対処して、安全においしく食べましょう!